コラム

【遺言書の検認とは?】流れを解説

遺言書の検認の根拠は?

 遺言書の検認の根拠は、民法にあります。

民法1004条

 遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない 

検認を経ていないとどうなるか

判例 大決大4・1・16民録21-8

 検認は、遺言の方式に関する一切の事実を調査して遺言書の状態を確定しその現状を明確にするものであって、遺言書の実体上の効果を判断するものではない

→検認は、遺言書の有効・無効を判断するものではない

→検認を経ないで遺言を執行しても遺言自体の効力に影響はない(過料の規定あり、民法1005条)

ただし、検認を経ていない遺言書を添付しても相続による所有権移転登記は受理されません

検認手続きの流れ

①検認を家庭裁判所に申し立てます。

 申立書の見本 (裁判所より)

②家庭裁判所から相続人に対し、検認期日の通知があります。

 相続人が出席するかどうかは自由です。相続人が全員揃わなくても検認は実施されます。

③出席した相続人等の立会いのもと、裁判官が遺言書の検認をします。

④検認手続きが終了したら、遺言執行のため、検認済証明書を請求します。

 遺言書と検認済証明書を添付して、相続による所有権移転登記を申請します。